赤ちゃんポストとは?現状や問題点を知ろう

あかちゃんのてをにぎるお母さん こうのとりのゆりかご

突然なのですが、平成29年度の児童相談所が児童虐待相談の対応をした件数を知っていますか?

13万3778件

1日あたり約367件

児童相談所はこれだけの数に虐待相談を日々対応をしている計算になります。

これは、毎年上がり続けていて、現在27年連続増えています。

・産んだけれど育てられない家庭環境
・性的虐待や強姦によっての妊娠
・親の精神疾患

などの状況下で、産まれてきた赤ちゃんは歪んだ愛情を受けてしまう可能性が高く、子どもだけでなく親・その周囲の人からの電話相談があるため、これほどまでの数になってしまっています。

上手くいかない状態が続き、自分を責め続けてしまっていると、八つ当たりという最悪な形で子どもの矛先が向き、児童虐待・虐待死・児童遺棄・幼児殺害などの事件に発展してしまいやすい。

そんな事件をすこしでも少なくするための1つの手段として「赤ちゃんポスト」が存在します。

赤ちゃんポストに預けられた赤ちゃんはどうなるの?

名前は知っているけれど、その先どうなるのかはわからない。

そこを、説明するには「赤ちゃんポストの仕組み」について軽く触れなくてはならないので、さらっと

赤ちゃんポストの仕組み

これは、熊本の慈恵病院にある赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)です。(こうのとりのゆりかごは、日本に存在する唯一の赤ちゃんポストとなっています。)

赤ちゃんポストを利用する流れ

では、実際の写真を見ていきましょう。

①こうのとりのゆりかごは、このような場所に設置されています。
赤丸〇のインターホンは、産婦人科医や担当医と直接話して、相談が出来るようになっています。

②扉を開けるとこのようになっています。

ピンク色の扉には、勇気をもって来た親御さんに向けた手紙が置かれています。
手紙の内容としては
・お母さん・お父さんに向けたメッセージ
・思い直し引き取りに来る際の情報
・病院の連絡先

などが書かれています。

③扉の中は、このような新生児用のベッドが置かれているため、ピンク色の扉を開けて、赤ちゃんをベッドに寝かせます。

この、ピンク色の扉や内部には以下の工夫がされています。

工夫

 

  • ベッドと室内は37度に設定されていて、新生児に適した空間になっている。
  • 扉は、開けて閉めたら自動的にロックがかかる仕組みになっている。
    これには、主な理由が2つある

     

    ①お母さんに決断させるため

    ②他人が誘拐したり、安全を守るため
    扉が閉まると、産婦人科や担当医の所のブザーが鳴って、預けられたことを知らせる

  • 一応、監視カメラがついているが、赤ちゃんのベッドのみを映している
     ⇒母親の匿名性とくめいせいを守るため
  • 横のインターホンは、医師や看護師とつながっていて、相談も出来る

様々な状況や葛藤をした結果、赤ちゃんポストに自分の子どもを預けることに。

でも、一度距離を置き、心身共に落ち着いて考える時間が出来て、やっぱり自分の子どもは自分で頑張って育てたいと改めて思うかもしれません。
もし、そのように思えるようになっても安心して大丈夫です。
改めて、慈恵病院(こうのとりのゆりかご)の電話番号に連絡をしてみてください。

本当にお母さんなのかどうか確認が取れ次第、自分の元に子どもが帰ってくることもできます。
実際に、一度距離を置いたけれどもう一度一緒に頑張ると決めたお母さん達も多くいます。

しかし、いつでも引き取りに戻れるからといって、簡単に軽い気持ちで預けに来てはいけません。赤ちゃんにとって、産んでくれたお母さんは、たった1人しかいないから。

赤ちゃんポストに預けられた後の流れ

赤ちゃんポストに預けられた、赤ちゃんはすぐにお医者さんによって、健康であるかどうかの診断を受けます。

診断によって問題がなければ、児童相談所・乳児院などに預けられる形になります。

乳児院で預かり、乳児院で預かれる定年になったら、児童養護施設などの施設に入所するか、里親の元に預けられるのか、特別養子縁組を組んで、養子として育てられるのか。

その選択によって、赤ちゃんの今後の人生が変わってきます。

預けて完全に離れてしまう前に、本当にほかに選択肢がないのかもう一度考え直してみませんか。

赤ちゃんポスト以外の活動

24時間365日、無料の相談窓口

この無料相談窓口は電話でもメールでも対応しています。

ninshin-sos.jp

24時間365日、無料で電話相談ができます。

年々相談件数が増え続けています。1人で悩んで自分を追い詰めてしまう前に、少しだけでも電話で相談してみてはいかがですか?

心の中に思っていることを、言葉にして外に出すだけ、少しだけでも気持ちは楽になってくるものです。

解決までいかなくても、これからどうするかの道しるべは分かるかもしれません。

特別養子縁組のあっせん

慈恵病院での養子縁組あっせんを始めました。

2019年3月19日に熊本市から許可を得て

同月の28日に特別養子縁組あっせんのHPを作成それと同時に国際ベビーボックス連盟(IABB)のブログの方も更新されています。

このように色んな形でお母さんや子どもを救える方法が増えてきています。

妊娠した、出産したという責任はあります。
しかし、責任があるからといって何があっても責任を取らなければならない訳ではありません。

子どもを産んだけれども、赤ちゃんポストなどに預けて親の責任を放棄するよりも、
責任を取ろうと1人で背負い続けて、病気になったり、子どもに当たってしまう事のほうが、よっぽど間違っています!!

自分を追い込むほど責任を感じなくてもいい、手を差し伸べてくれる方々がたくさんいることを、どうか忘れないでください。

赤ちゃんポストに預けた親の責任は問われるのか

この赤ちゃんポストに対して、批判的な意見もたくさんあります。

その内の1つとして、「基本的な人権が守られていない」「児童遺棄と同じだ。」などがあります。

法律・刑法上どうなのかさらっと見てみましょう。

法律

刑法877条「親から子への扶養義務は極めて重要で、親は子を扶養する全責任を負う。」
刑法218条「保護のする責任のある者が、遺棄や生存に必要な保護をしなかったときは、懲役に処す」

要約するとこのように書かれています。

  • 親は子を扶養する責任…預けて育ててないため ⇒ 抵触
  • 遺棄や生存に必要な保護をしなかった…育てられない環境で無理やり育児をせず、預けるという形で保護を行った。 ⇒ 刑法を守っている…?

権利

権利についてもよく問われる

「子どもの生存する権利」「出自を知る(父母を知る)権利」なのかという2点です。

子どもにはもちろん生きるための権利があります。

それのほかにも、自分たちの親はだれなのかを知るための権利があることは知っていますか?

赤ちゃんポストに預けることで「生きるための権利」はもちろん保障されます。

しかし、赤ちゃんポストは匿名で預けるため「出自を知る権利」が保障されていない

と、匿名性を批判する人たちは主張しているのです。

これら権利の問題を解決するために「内密出産」というのもあるのですが、これにも、問題点があり完全な制度ではないと考えられています。

さいごに

赤ちゃんポストに関連した制度は世界で存在します

  • ドイツ ⇒ 赤ちゃんポスト制度を作った国 約100か所の赤ちゃんポストの設置
  • アメリカ ⇒ 2000年代以降、消防署や病院を訪ねて直接渡せば匿名で預けられる法律ができて、これまで約3400人の子どもが預けられたのです。
    2015年には、誰とも会わず預けることの出来る「ベビーボックス」を設置出来る法律が許可されました。
  • 韓国 ⇒ 2009年12月に初めてのベビーボックスが設置され、2015年9月までに784人の赤ちゃんが預けられました。
    当初月に2~3人だったのだが、2012年に養子特例法が改正されて、2013年は年間250人(月20~21人)にまで増えます。

ここまで見てきて、赤ちゃんポストは結局なところ、良いのか・悪いのかと聞かれれば

僕は絶対的に良いと思っています。

なぜなら、育てることができない⇒殺してしまう⇒親も逮捕

このような事件を少しでも減らすことができて

親も子も不幸になってしまうのか、不幸にならないかというのはとても大きな問題であるからです。

赤ちゃんポストは

  • 自分で生きる道を選べない赤ちゃん
  • 子どもを育てていけるのか分からないお母さん

この2人を助けることの制度だと思っています。

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