特別養子縁組とは何か、ここで全てが分かる

養子・養親

知っていましたか?実は養子縁組にも種類があるんです

  • 自分で育てることが出来ない
  • 自分で産むことが出来ない
  • 何らかの理由があり、夫婦間で子どもを授かれない

多くがこのような理由から、養子・養親、そして里親という関係を築く方たちがいると思います。

血縁関係のない子どもを自分の子どもとして受け入れて一緒に生活する制度は主に「特別養子縁組」「普通養子縁組」「里親」の3つがあります。

今回はその中でも、少し特徴のある「特別養子縁組」というものについて書いていきたいと思います。

特別養子縁組とは何か

まず、特別養子縁組とは何なのか。

子どもの利益を第一に考えた、子どもの為の福祉です。

さらに、実親(産みの親)が様々な要因により、自分の子どもを育てられないときに、養親に子どもを託し育ててもらう制度の事です。

特別養子縁組を成立させるには、いくつかの条件がありますが、他の養子縁組制度と大きく違ってくるのは、実親(産みの親)との親子関係が無くなる事です。(戸籍から無くなるので、戸籍上での親子関係は養親になる)

特別養子縁組の条件

ここでは、特別養子縁組を成立するにあたっての条件を一覧で見てみましょう。

縁組の成立・実親との同意が必要
・最終的には家庭裁判所が決定を下す
親子関係・実親との親子関係は消滅
・養親との親子関係が成立する
養親の条件原則25歳以上で配偶者がいる者
養子の条件原則6歳未満の子ども
成立までの監護期間6ヶ月
戸籍の表記実親の名前は表記されず、「長男(長女)」などと表記される。
行政からの補助金なし
育ての親との離縁原則不可

(引用元:厚生労働省-特別養子縁組について)

各項目の補足

それでは、上記の一覧ではざっくりとしか説明していないので、ここから補足として色々付け加えていこうと思います。

縁組の成立

縁組を成立させるための条件です。

・原則として、実親との同意が必要になってきます。

しかし、実親との連絡が取れない場合(赤ちゃんポストに預けられた、亡くなっている、虐待等によって子どもにとって著しく悪い状況)によっては、実親の同意が不要となる場合があります。

最終的には家庭裁判所が縁組成立の可否を出します。

養子となる子もまだ幼いため、6ヶ月の監護期間を養親となる者と過ごし、その時の状況や子どもの状態などを考慮して、家庭裁判所が決定を下すことになります。

※監護期間というのは、お試し期間のようなもので、養親の元で本当に子どもにとって利益や適切な環境なのかどうかを観察する期間

親子関係

産みの親である実親との親子関係は消滅します。
消滅ということは、戸籍上からも消えるため、完全に親子の関係が無くなるということです。

養親との間に親子関係が出来るため、戸籍上も養親が親という記載になります。

特別養子縁組が成立した時点で、生みの親=完全な他人・養親=事実上の本当の親、という扱いになるものと思ってください。

おそらく、安易に親子関係を消滅させないためにも、特別養子縁組を組むにあたって、実親と養親との間で同意が必要、ということだと思います。

養親の条件

養親になるための条件として2つ

1つ目…配偶者がいる事(婚姻関係のある夫婦であること)

2つ目…25歳以上であること
※夫婦のどちらかが25歳以上であれば、もう一方は20歳以上であれば可

例)
夫26歳・妻20歳…〇
夫26歳・妻19歳…×
夫24歳・妻24歳…×

2つの条件は、あくまでも法律によって決められているものです。

あっせんをしている団体によっては、別の条件が出ている場合があります。

例えば

  • 夫婦間が良好であり一定期間の安定して育児が出ること
  • 夫婦ともに家事育児に参加できること
  • 子どもに真実告知が出来ること

など法律以外の条件が必要な場合もあるので、利用する団体や近くの団体を確認してみてください。

養子縁組あっせん業者一覧

養子の条件

原則として6歳未満の子どもになります。
※養親になる方が、家庭裁判所などに申し立てする時点での年齢です。

ですので、申し立てする時に5歳だった子どもが、6ヶ月の監護期間中に誕生日を迎え6歳になる

このパターンはOKになります。

戸籍の表記

特別養子縁組を組んだ場合の戸籍上の表記はどうなるのか。

簡単に分けると、実親からの除籍、養親への入籍の2つになります。

実親からの除籍
特別養子縁組をした場合、実親の戸籍から除籍されてしまうため、子どもは実親の居所を知ることが出来なくなってしまったり、何かあった時の相続が出来なくなります。

養親への入籍
養親の戸籍に入籍という形になり、戸籍上でも養親との親子関係が記載されます。続柄は長女や長男などと記載されて、実の子どもと同じような扱いになります。

戸籍の種類と見方

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左から養子・実親・養親の3種類の戸籍全部事項証明書になります。

ではそれぞれについて見ていきましょう。

養子になった花子さんの場合

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  • 「除籍」の欄にある赤字の所は、花子さんの実親である両親の名前とその続柄になります。

  • 下記の「身分事項」の欄には、特別養子縁組が認められた日・養父母の名前・届出をだして正式に特別養子縁組を結んだ日、などが追加記載されます。

実親である静岡夫妻の場合

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  • 「戸籍に記載されている者」の欄に、養子に出し除籍となった花子さんの名前・生年月日。

  • 「身分事項」の欄には、裁判確定日や花子さんの次の苗字などが記載され、養親の名前などの記載はありません。

養親である鈴木夫妻の場合

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  • 通常の夫婦の戸籍の続きに、養子になった花子さんの戸籍情報が記載されます。

  • 「身分事項」の欄に追加記載される民法817条の2

この民法847条の2というのは何なのか。

特別養子縁組の成立
第847条の2

家庭裁判所は、次条から第817条の7までに定める要件があるときは、養親となる者の請求により、実方の血族との親族関係が終了する縁組(以下この款において「特別養子縁組」という。)を成立させることができる。
(以下略)
(引用元:wikibooks)

つまり、この民法817条の2が記載されている事によって、花子さん実親である静岡浜子さんの血縁関係(戸籍上の繋がり)が無くなりました。という証明になるのです。

これらのように、自分が実子なのか養子なのか・実親はだれなのかというのは戸籍を発行してしまえばすぐにわかる様になっています。

養子なのかどうかという問題は、ずっと隠し通せるものではありません。

自分が養子であるという真実は、なるべく早めの時期から、養親から子どもへ知らせてあげるべきだと思います。

もちろん、子どもからしたらショックを受けるかもしれません、しかし、現実を知り自分の境遇を知った上での生き方というのは、大切だと思います。

ただ、養子となった理由として虐待・捨て子・貧困等の様々な背景があると思うので、時期や伝えるかどうかは一概には言えません。

行政からの補助金

里親という制度を利用している場合は、自治体ごとに変わりますが、ある一定の補助金が支払われます。

しかし、養子縁組制度を利用している場合は、それがありません。

すべては子どもの利益のための制度です。そのため、補助金などは出ずに第三者の関係が一切ない、新しい家族のみでの生活だからです。

育ての親との離縁

離縁とは、あまり日常では耳にしない言葉ではないでしょうか。

離縁とは、養子縁組を解消することを指します。

ただ、特別養子縁組の場合は基本的に離縁は出来ません。よっぽど養子の利益のために必要があると認められたら、家庭裁判所や検察官の元で離縁をすることが出来ます。

養子に出すことは、一概に正解でも間違いとも言えません。しかし、現状を考えて親や子どもにとってより良い選択だと考えて選んだのなら、それが正解だと信じてください。

離れてしまっても、親子の関係が無くなっても、血がつながっている唯一無二の存在です。忘れず、心のどこかに居させてあげてほしいと思っています。

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